文殊院の文化財
阿弥陀如来坐像(市指定文化財)
【像高】 88.2センチメートル
ヒノキ材による寄木造で、膝の上で定印を結び、結跏趺坐しています。
平安時代の作風を伝えていますが、水晶を入れた玉眼という技法や全体に固い表現などから、鎌倉時代末頃の作と推定されます。
境内にあった阿弥陀堂の本尊で、真言宗に改宗される前の常源(玄)寺の本尊であったと考えられます。
聖観音菩薩立像(市指定文化財)
【像高】 37.6センチメートル
ヒノキ材による一木造で、左手で蓮花を持ち、これに右手を添えて直立しています。
彫眼で丸みのある顔は、穏やかな目鼻立ちです。
体には漆箔が施され、小像ながら入念な作であり、平安時代藤原様式の典型的な作風を示しています。
明治25年檀信徒の浄財によって求められ、当山に納められました。